2017.03.13 Mon

Written by EDGE編集部

育成・トレーニング

【少年サッカー移籍問題6】移籍問題解決に向けて、日本サッカー協会から通達が出される!

2016年6月よりフットボールエッジで特集を組み、雑誌『ジュニアサッカーを応援しよう!」(カンゼン社)など、他メディアでも大きく扱われるなど、多くの反響を呼んだ「少年サッカー移籍問題」。問題提起から10ヶ月が経った2017年3月9日、公益財団法人日本サッカー協会(以下JFA)より、2017年度第3回理事会において、アマチュア選手の移籍を統括する地域サッカー協会、都道府県サッカー協会、各種連盟に宛てて「移籍に関する手続きの加盟チームへの周知徹底および大会要項等における出場資格の適正化について」という文書が通達された。

各地域で独自のルールを設け、とくに小学生年代で顕著だった「移籍すると試合に出られなくなる」などと言い、「クラブ主導で選手を移籍させないようにする」問題。これはいち地域だけの問題ではなく、日本各地で散見され、多くの子どもや保護者が犠牲になっていた。

サッカーコンサルタントであり、アーセナル市川SS代表の幸野健一氏の問題提起により、フットボールエッジでは5回に渡って特集を実施。さらに雑誌『ジュニアサッカーを応援しよう!」(カンゼン社)との共同企画として、2016年12月6日発売のVOL.43ではJFAの当該部署に行き、担当者と現状把握、問題の共有を行ってきた。

 

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ジュニアサッカーを応援しよう! Vol.43より

 

これを受けて、JFA担当者により各部署に問題提起、調整が行われ、3月9日に行われた第3回JFA理事会で「移籍に関する手続きの加盟チームへの周知徹底および大会要項等における出場資格の適正化について」という文書が通達。「少年サッカー移籍問題」解決に向けた、大きな一歩が踏み出された。

以下、理事会で報告された資料の一部を掲載する。

 

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関連資料1

関連資料2(移籍抹消承諾代行依頼)

所属クラブが移籍を認めない場合、関連資料2の『移籍抹消承諾代行依頼』を使用することで、都道府県連盟を経て、日本サッカー協会に依頼することができる。

【日本サッカー協会のアマチュア選手移籍に対する、基本的な考え方】(関連資料1より)

●アマチュア選手の移籍は自由に行われなければなりません

移籍禁止あるいは移籍しても試合に出場できない等の独自のルールが作られ、アマチュア選手の自由な移籍を妨げるケースが散見されます。本協会の加盟チームが、独自ルールによりアマチュア選手を拘束すること、移籍を理由に公式試合への出場を制限することは認められません。

●移籍した選手は、本協会が移籍を承諾した日から公式試合に出場する権利を有します

公式試合の出場資格は大会要項により制限することができます。エントリー期限が極端に早い、移籍選手に出場資格が与えられない等、アマチュア選手の試合出場機会を奪わないよう十分にご考慮いただいたうえご決定ください。

●選手から移籍の申し出があった場合、移籍元チームは速やかに抹消手続きを行いましょう

アマチュア選手から移籍の申し出があった場合、移籍元チームはたとえ不満であろうとも、それを承諾し、抹消手続きを行わなければなりません。その際に、名目のいかんを問わず、当該移籍に関して何らの対価を請求することはできません。一方で、移籍先チームは一方的な『引き抜き』と捉えられぬように心がけ、事前に移籍元チームとコミュニケーションを取るなど、円滑な移籍が行われるように努めることが必要です。

プロリーグができて、選手のパスウェイは大きく様変わりしました。リーグ戦が主流になり多層化になればなるほど試合出場機会を求めるアマチュア選手の移籍の要望は増えてくると思われます。選手一人ひとりの成長を考え、適切なルールの基に、選手本人に選択肢が与えられるような環境づくりにご協力願います。

【本件の問い合わせ先】

■全体について
グラスルーツ推進部
TEL:03-3830-1826
E-mail:jfa_grassroots@jfa.or.jp

■大会要項等について
競技運営部
TEL:03-3830-1809
E-mail:jfa_kyougi_kokunai@jfa.or.jp

■移籍手続きについて
管理部
TEL:03-3830-1805
E-mail:kickoff_teamplayer@jfa.or.jp

<引用ここまで>

いままで、見て見ぬふりをされてきた「少年サッカー移籍問題」だが、これを期に多くの問題が解消されることを願う。今後、資料の内容が周知徹底され、選手の移籍について、クラブ、選手、保護者および関係者が「プレイヤーズ・ファースト」の考えを持つことが、選手のレベルアップ、ひいては日本サッカーの発展につながっていくはずだ。(文・鈴木智之/フットボールエッジ編集長)

追記:次は「新規クラブの地域連盟への加盟を受け入れてくれない問題」を扱う予定です。「私はこんな目に遭いました」や「現在進行形で加盟を受け入れてもらえていない」といった具体的な情報をお持ちの方は、(footballedge2015 アットマーク gmail.com)までお寄せください。今後、取材を進めていく上で参考にさせて頂きます。

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