2015.01.02 Fri

Written by EDGE編集部

高校&ユース

『意地を見せた3年生のゴール』 高校サッカー2回戦 水橋 2対1 明徳義塾

写真:Koga Yowsuke

第93回全国高校サッカー選手権2回戦。フクダ電子アリーナの第2試合では、水橋(富山)が2-1で明徳義塾(高知)を下した。試合は、後半3分に水橋が先制。後半6分に明徳義塾が追いつく一進一退の展開となったが、試合終了間際のアディショナルタイムに水橋が決勝点を奪った。(取材・文 平野貴也)

先発11人の中にわずか3人しかいない3年生が意地を見せた。

後半の立ち上がり、相手に先制を許した明徳義塾は、すぐさま同点ゴールを決めた。右サイドからのクロスに頭を低くして飛び込んだのは、3年生のMF楠拓真だった。ヘディングシュートが決まり、チームにはまだできるという気持ちが沸いた。

小松晃監督は「失点をした後にすぐに取り返したというのは、気持ちが前を向いていなければできないこと。ビビって終わりではなく、チャレンジできたことが同点につながったと思う。今までなら中央に枚数が足りないという場面だったが、あのときは人数をかけて攻撃ができていた。やってほしいことをやってくれた。(彼が決めたというのは)出られなかった3年生の思いが出たのかなと思う」と、積極性を失わずにたたき込んだ同点弾を称えた。

試合終盤に水橋に決勝点を奪われたが、価値あるゴールだった。楠は「絶対に自分が決めて勝とうという気持ちはあった。でも、全国大会でゴールを決めるなんて、予想外だった。高知県内でもほとんど決めていない。全国で決められるなんて思わなかったから最高でした」と悔しそうな表情の中に、一瞬、笑顔を見せた。

昨年は、1歳年上の兄と一緒にプレー。2人で全国大会のピッチに立つ夢を描いたが、県予選の準決勝で敗れてかなわなかった。そのときに「僕は絶対に全国に行く」と誓った夢をかなえた。

悲願の舞台だった全国大会。積極的に相手に圧力をかけていく攻撃は見せることができた。楠は「100パーセントとは言い切れないけど、90パーセント以上は出せたと思う。3年生が少ない分、メンバー外の3年生への思いが強い。3年生の期待に応えてやれたと思う。下級生のほうが多くてファン(2年生のウ・ファンユン)に引っ張ってもらうことも多かったけど、最後は悔いのない感じにできた」と試合を振り返った。

全国のピッチに立てなかった兄、そして、3年生の仲間たちの分まで思いを込めてたたき込んだ同点弾。まさに、意地の一発だった。

【明徳義塾対水橋 試合後のコメントはコチラ

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