2021.11.11 Thu

Written by EDGE編集部

インタビュー&コラム

大怪我を乗り越え“異国の地”モンテネグロで戦う 瀬長直亮選手(横浜FCユース→専修大)インタビュー

日本から9000キロ以上も離れた異国の地で、奮闘する日本人選手がいる。それがモンテネグロ2部リーグ、OFKマドストに所属する瀬長直亮選手だ。大学卒業間際の1月に挑戦したモンテネグロでのトライアウトで、大怪我による帰国を余儀なくされるなど波乱のスタートとなったが、厳しいリハビリを乗り越え、サッカー選手としてのキャリアをスタートさせた。なぜ海外でのプレーを選んだのか?  今後の目標や心境を聞いた。(記事提供:ユーロプラスインターナショナル)

――まずは自己紹介も兼ねて、これまでの経歴を教えてください。

瀬長:よろしくお願いします! サッカーは幼稚園の年長の時に始めました。小学生の頃は大阪の”ヴィエントFCとよの”でプレーしていましたが、親の転勤もあり、神奈川に引っ越しました。それから飯島FCに入り、ジュニアユース、ユースと横浜FCに所属して、専修大学卒業後にモンテネグロに渡り、今のチームと契約できました。

――横浜FCユースから専修大学へ進学を決めた理由を教えてください。

瀬長:もともとトップへの昇格が無ければ、進路は大学と考えていました。関東一部リーグでプレーしたいと思っていたので、そこに絞って探していました。ユースの先輩が専修大学で1年生からスタメンで出ていて、チームのことなどを聞いて興味があり、セレクションを受けました。

――大学サッカーはユースとは環境が違うと思いますが、どうでしたか?

瀬長:ユースのときはパスをしっかり回してボールを保持するスタイルでしたが、専修大は前にスピーディな展開を得意としていて、最初は適応するのに少し苦労しました。あとは先輩後輩の上下関係もユースの時はあまりなかったので、初めての経験でした。

――ユースから大学へ進むなかで、いつから海外を意識するようになりましたか?

瀬長:ユース時代にイギリス遠征に行かせて頂くことがありました。そこで初めて海外の選手と対戦をして、世界にはこんな選手がいるのか、と衝撃を受けました。現地でアーセナルの試合を見させて頂き、たくさんの観客と熱気を目の当たりにして、自分もこういった舞台でプレーしたいと思うようになりました。その時から「いつか海外でプレーしたい」と思うようになりました。

 

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――そんななかで「モンテネグロ」という国を挑戦の舞台に選んだのはなぜですか?

瀬長:海外でプレーしたいと思っていましたが、簡単ではないことは分かっていました。無名の選手がいきなり大きなクラブと契約することはできないので、どこからスタートすればステップアップしていけるのか?と考えていました。そこでユーロプラスさんといろいろな話をしていくなかで、モンテネグロでスタートすることを選びました。

――実際にモンテネグロに渡ってどうでしたか?

瀬長:最初に感じた印象は人柄の良さですね。フレンドリーな人が多く、初対面でも友達のように優しくしてくれました。なので生活の部分で不自由したことはないですね。サッカーにおいては、日本よりも「個人」が重要視されていると感じました。もちろんチームの戦術もありますが、まず「個人と個人の戦い」が根底にあり、監督からも目の前の相手には絶対に負けるな、ということを強く言われました。あとはやはり「結果」が全てだと感じます。自分はオフェンスの選手なので、ゴール、アシストが評価されます。どんな形であれ、ゴールはゴール、結果が全てという部分があります。

――モンテネグロに渡ってトライアウトに参加し、今のクラブと契約されたと思うのですが、トライアウトはどうでしたか?

瀬長:大学卒業間際の1月にモンテネグロに来て、トライアウトに参加しました。その時は、着いて数日で大きな怪我をしてしまい、ほとんどプレーできずに帰国を余儀なくされました。帰国後リハビリを経て、今年の7月に再度モンテネグロに来て、今のクラブと契約することができました。

1月にモンテネグロに来たときから、通用する自信はありました。結果的に怪我でほぼピッチには立っていませんが、帰国までの間に練習試合などを見て、イメージはできていました。相手の方が体格も大きく、球際などの部分では分が悪いですが、技術や俊敏性、相手の裏をとるプレーは自分が得意な部分でもあり、やれると思っていました。なので怪我した後も折れずに、はやく復帰して、再度挑戦しようと思っていました。

 

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――大きな怪我を乗り越え、契約したOFKマドストでのシーズンはどうですか?

瀬長:全員の仲がとても良く、雰囲気が良いクラブです。モンテネグロの2部リーグはクラブの実力が拮抗していて、簡単な試合がひとつもないです。前半戦も残り7試合で目標の2位を目指し(現時点で4位)、これまで以上に「結果」にフォーカスしていきたいです。

――瀬長選手のチームでの役割はどのようなものですか?

瀬長:自分はFWやトップ下など、攻撃的なポジションの選手なので、前線でボールを収めて攻撃の起点になり、ゴールに直結するプレーが求められています。最初に来た時に分かっていたつもりでしたが、フィジカルの強さと足の長さは想像以上でした。体の外側から足が回り込んできてボールに届いてくる。日本ではあり得ない、その感覚を修正することが必要でした。

クラブで自分はいわゆる「助っ人外国人」になります。監督からもゴールやアシスト、点に結びつくプレーを求められます。他の選手が何も言われないような些細なミスも、自分が同じミスをすると言われる、という場面はあります。それだけ、求められるプレーの基準が高い証拠だと思います。

 

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――海外でプレーしたいと思う選手はたくさんいると思いますが、海外を目指す選手にアドバイスはありますか?

瀬長:あえてサッカー以外の話をすると、言葉はすごく大切だと思います。今は監督やチームメイトと英語をベースに話していますが、ほぼ毎日セルビア語も勉強しています。スラスラ会話するまではまだまだ遠いですが、サッカー用語から少しずつやっています。例え英語が出来たとしても、その国の言葉を理解することは大事だと思います。

――最後に、今後の目標を教えて下さい。

瀬長:前半戦が残り7試合とあと少しですが、チームとしては2位を目指しています。個人的にはまだ1ゴールなので、残りの試合で5ゴールは取りたいと思っています。そして、より大きな舞台でプレーできるよう、ステップアップしていきたいです。海外に渡るためにサポートしてくれた皆さんに、少しでも恩返しできるように全力でプレーしていきます。将来は横浜FCに戻ってプレーしたいという気持ちもありますが、まずは感謝を忘れずひとつひとつ全力でプレーしていきたいと思っています。

【選手プロフィール】
・名前 瀬長直亮(Senaga Naoaki)
・ポジション FW,OMF
・生年月日 1998年7月19日
・出身 大阪府
・経歴 ヴィエントFCとよの〜飯島FC〜横浜FC Jrユース〜横浜FCユース〜専修大学〜OFK MLADOST(モンテネグロ2部)

・Twitter @naoaki_senaga(https://twitter.com/naoaki_senaga

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