2020.11.13 Fri

Written by EDGE編集部

Jリーグ&国内

普通の大学生がスポーツ界を変える!?ワカモノサッカープロジェクト「HIKARiSAS」とは?

早稲田大学に通う大学生が「日本サッカー界を変える!」と宣言したツイートが、サッカー業界を目指す若者や、従事する人間の間で話題となった。ツイートの主は稲葉千博君。なぜ突然そんなツイートをしたのか? そしてなにを目指しているのか? 本人に話を聞いた。(記事提供・文責 ユーロプラスインターナショナル)

先月、Twitterであるツイートが話題となった。

 

 

このツイートの主は、早稲田大学3年生の稲葉千博君。500件近くのいいね、100件を超えるリツイートがされていた。インフルエンサーでもない、YoutubeやTiktokなどの人気発信者でもない「普通の大学生」の、なにが人を惹き付けたのか? 本人に直接話を聞いた。

――先日のツイートを拝見して、これから何が始まるのだろうと思いまして。まず自己紹介と経歴をお願いできますか?

稲葉:よろしくお願いします! 稲葉千博と言います。出身は和歌山県で、小中高とサッカーをやっていました。サッカーを見ることも好きで、ぼんやりとサッカーに関わることをやりたいと思っていました。勉強はあまり好きではなかったですが、とりあえず「いい大学に行ったほうが良い!」みたいな考えはあり、いま思えば単純でしたがイメージだけで「コスパ良い大学=早稲田か慶應」と思って、そこを目指しました。

早稲田大学入学当初はア式(早稲田大学ア式蹴球部)の学生マネージャーをやろうかなと思ったこともありましたが、体育会ってどこか得体が知れない気がして諦めました。これまでずっとサッカーばかりだったので、一旦サッカーを離れてみようかなと思い、アイドルイベントなどを運営している学生団体に所属しました。2年のときには代表をやらせてもらいましたが、やっぱりサッカーのことを勉強したいなと思った時に「ヴェルディカレッジに」出会い、参加しました。

そこでやっぱり「サッカーをやっている方がいいな」と思うようになって、2年の冬に団体を辞めて、東京ヴェルディでの活動を中心にやっていました。そこで自分でもなにかやりたいと思い、起業家のプログラムなども受けるようになり、現在に至ります。自分がなんとなくやりたいこと、自分がやって意味のあることが見つかったような気がして、意思表示の意味でも先日のツイートを投稿しました。

――実際に何をやるか決まる前に宣言する人って、少ないですよね?

稲葉:自分にプレッシャーをかける意味もありました。あとは、まず世の中にこういう人間がいることを、知ってもらう必要がありました。ちょっとおもしろい学生がいるなと、同世代はもちろん、上の世代にも認識してもらい、巻き込んでいきたいと思っていました。今後、取り組んでいくプロジェクトも決まっていますが、先にジャブを打って、実際に発表する時にもっと大きな反応になればなと。自分なりの仮説を持って投稿しましたが、思った以上に跳ねて、自分でもびっくりしています(笑)

――その本番にあたるプロジェクトの発表が11月6日だったわけですね。これは何か意味があったのですか?

稲葉:6日にしたこと自体に戦略的な意味はないですが、理由としては自分の誕生日だからです。SNSなど、一番見てもらえるので…(笑)。「今日は◯◯さんの誕生日です」とかあるじゃないですか(笑)

――そこでワカモノサッカープロジェクト「HIKARiSAS」のスタートが発表されましたが、改めて内容を教えていただけますか?

稲葉:ツイートでは「日本一の学生団体を作る」と話しましたが、人数や規模で日本一になりたい訳ではありません。若年層が圧倒的に少ないスポーツ業界で、実践の場をしっかりと創って、社会や企業とビジネスしていきたいと思っています。なので、そういった「影響力」が一番強い団体にしたいと思っています。

まず1つ目のプロジェクトとして、Jリーグのクラブとの共同プロジェクトが決定しています。(詳細は後日の発表を楽しみにしておいてください!)

 

グラフィックス1

 

――学生側の課題解決の内容もありましたが、「HIKARiSAS」に参加する学生にとってのメリットは何がありますか?

稲葉:自分が立ち上げた目的は2つあります。ひとつは「学生の間にできる経験」を増やしていくことです。今のスポーツ業界は少し変な構造になっていて、若手がチャレンジするような場がありません。少しやる気のある子がTwitter上などでいろんな話をしていますが、中々どうにもならない。それは現場というかアクションができていないので、「じゃあ実際に自分は何ができるの?」みたいな空気になっていると思います。それは大人側が上から見ているというより、知識だけの頭でっかちになっていて図星だと思います。それを覆すためにも、まず自分たちで手を動かす経験の場にしたいです。

もうひとつは、学生側にも利益を生んできちんとビジネスとしてやっていくことです。インプットばかりの受け身な学生が多い中で、自分達自身で事業を作り利益を生む、という部分をやり切る実践力がないと、意味がないかなと思います。

そこの利益というかお金がないと、例えば新しいチャレンジや普及活動などに投資したりもできません。さらにせっかく得た経験や成功体験も、しっかりビジネスして稼いでいないと、話や活動に説得力がでないと思います。最終的には誰が言うか、みたいな部分もあると思うので、そういう意味でも実績として、利益を出すことは欠かせないと考えています。

――確かにスポーツの領域は他の業界に比べて、学生起業家や若手のスタートアップ企業が少ない印象があります。

稲葉:本当にそうだと思います。実際、僕達が頑張っても、スポーツ界の課題としてよく言われる選手や現場側とフロント側が乖離しているとか、その構造自体に直接出来ることは少ないかなと思っています。僕達の強みは、若者なりのインサイトや繋がりなどだと思っています。観客に若い子がいない問題などに対して、若者なりの感覚、情報、人脈などを活用していくことが「出来ること」だと思います。

例えばJリーグクラブにとって確実に存在していて、簡単には解決できないのが、マンパワーを投入した人海戦術。ボランティアなどでサポートしてくださっている方もいますが、試合以外の部分は難しかったり、学生インターンとかも、どうしても労働搾取の形に見えてしまうこともあります。割り切って委託できるパートナーは、確実にニーズがあると感じました。これが成功すれば、他のクラブでも同様の方法で実施可能だと思うので、単発ではなく継続していくかなと思います。

――最後に稲葉君が考える、若者がスポーツ業界で活躍するために必要なことは何だと思いますか?

稲葉:「スポーツビジネス」というビッグワードに踊らされすぎないことだと思います。結局、現場で必要とされていることは、きちんと頭を使って、モノや価値を売る方法を考えることだと思います。知識を入れることはもちろん大事ですが、「それを知って、どうするの?」という部分が大事だと思います。それは実践の中で身に付けていくものだと思うので、地道に見えることや労力がかかる小さな仕事でも、きちんと自分たちでチャレンジして失敗して、改善して、戦える実力をつけていきたいと思います。そういったメンバーに参加してほしいと思います。

ワカモノサッカープロジェクト”HIKARiSAS”、始動します!

 

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