2020.08.10 Mon

Written by EDGE編集部

インタビュー&コラム

大学サッカー同好会名鑑 Vol.9「大所帯で運営する 慶應義塾大学理工学部体育会サッカー部」

関東の同好会の中でも、最大級の規模を誇る、慶應義塾大学理工学部体育会サッカー部(通称リコタイ)。練習量も多く、部活に近いチームかと思いきや、サークルらしい側面も持つ。そんなチームを率いる幹部の3名(田中、佐藤、丸山)に話を聞いた。(文・写真:大学サッカー同好会名鑑編集部)(記事提供:ユーロプラスインターナショナル)

[編集部]
まず自己紹介と幹部の紹介をお願いできますか?

[田中]
僕が代表の田中です。副代表は佐藤と丸山です。幹部としてはこの2人の下に主務が2人いて、5人体制でやっています。サッカーのことに関しては僕たち3人を中心に決めることが多く、運営などに関しては5人で決めています。とはいえ、代表が1番上ではなく、幹部とそれ以外の部員というような考え方で、フラットな立ち位置でやれるように意識しています。

[編集部]
責任もより大きくなると思いますが、幹部はどのように決めていますか?

[田中]
以前は学年でミーティングをして決めていたそうですが、僕達の代はこの3人がやる雰囲気があったので、自然な流れでなりました。

[編集部]
代替わりの時期はいつですか?

[田中]
9月ごろには決めて、新関東リーグを最後に引退して、代替わりになります。

[編集部]
佐藤君と丸山君の2人から見て、代表の田中君はどうですか?

[佐藤]
真面目すぎて面白くないですね(笑)。イメージのままの、超真面目なサッカー人間です。

[田中]
リコタイは他のサークルと違って、部活っぽいサークルなので、真面目にサッカーをしたい子が多いです。

[編集部]
『慶應キッカーズ』と比較されることが多いですが、違いはどこだと思いますか?

[佐藤]
キッカーズには仲の良い選手がいて、一緒に授業を受けたりもしますが、リコタイの方が、真面目な子が多いのではないでしょうか(笑)。リコタイは練習も多いので、真面目じゃないと合わないのかな? と思います。

[編集部]
普段の活動について、詳しく教えてもらえますか?

[田中]
活動は週4日で、平日の授業がある時は火曜、水曜の夕方に1時間半。あとは土曜、日曜に2〜4時間練習をしています。

[編集部]
1回の練習で4時間というのも凄いですね。

[田中]
学生としての休みはほぼないですね(笑)。みんなもそれを覚悟して入ってきてくれているので、本当にサッカーが好きな子が集まっているなと感じています。

[丸山]
リコタイは人数が多いので、ゲーム形式で回そうとすると、チーム数も多くなります。その中で、全員しっかりプレーできるようにすると、4時間くらいは必要です。

[編集部]
普段の練習は何人ぐらい来るのですか?

[田中]
平日が40人弱で、休日は60〜70人ぐらいです。試合には22人しか出られないので、休みも多くなってしまいます。これは他のサークルにない悩みかもしれません。

[編集部]
マネージャーも含めると、全員で何名になりますか?

[田中]
所属しているのは2〜3年生で110名程で、新入生が入ってくると150名を越えます。その中でマネージャーは2〜3年生合わせて15人くらいで、例年ですと新入生が入ってきたら25名ぐらいになります。

[編集部]
3人でその人数を管理するのは大変ではないですか?

[田中]
正直大変です。ただ僕達の代は、幹部以外にも自分の意見を伝えてきてくれるメンバーが多く、仕事を任せることも珍しくありません。それでなんとか成り立っていると思います。

[編集部]
練習はどこでやっているのですか?

[田中]
リコタイは慶應の中で唯一、学校にグラウンドを持っていまして、矢上キャンパスにあるグラウンドを使っています。日吉キャンパスからも歩ける距離なので、1、2年生のほとんどがキャンパスの近くで練習ができる点で環境は良いと思います。

[編集部]
ゲームをやるだけでも大変かと思いますが、練習はどのように進めていますか?

[丸山]
火、水、土曜日はある程度決まったメニューを組み合わせて練習し、日曜日はゲームがメインです。ウォーミングアップとして、対面パス、ロングパス、ロンドをやり、そのあとは全体を3〜4つのグループに分けて練習します。コートを4分割して、各コート別の練習メニューを設定しているので、各グループがローテーションしていく形ですね。

[編集部]
トレーニングで意識していることはなんでしょうか?

[丸山]
練習メニューとしては、「シュート」「球際」「ポゼッション」「攻守の切り替え」の4つのテーマで組むことが多いです。練習の日は、人数に合わせてグループを変えて、全員がボールに触れるように意識しています。日曜日はゲーム形式ですが、選手選考の場になっているので、みんな日曜日に合わせてコンディションを整えています。

[編集部]
試合のメンバーは3人で決めるのですか?

[丸山]
基本的にはこの3人で決めています。全体的な出席率も高いので、実力を中心に見ながら、日曜のゲームでの調子などを見て決めています。

[編集部]
リコタイはどのようなサッカーを目指していますか?

[田中]
今年は走り勝つサッカーを目指しています。

[丸山]
リコタイには強豪校出身やJクラブの下部組織出身などの「上手い」選手があまりいないので、技術面ではなかなか勝てません。技術ではなく、チームで勝つにはどうしたら良いかを考えて、相手が強くても、スタミナで上回って勝つことを目指しています。

[田中]
僕は入学当初は全然走ることができなかったのですが、「代表があれはだめでしょ」と思われないように、毎回頑張っています。このサッカーを掲げている以上、周りに示しがつかないので。

[編集部]
チームのキープレイヤーを教えて下さい。

[田中]
GKの笠倉(3年:慶應志木高)です。去年、サークルのベストイレブンにも選出されています。贔屓目かもしれないですが、どこのサークルのキーパーよりも上手いと思います。足元もあって、リーチも長く、僕と丸山がCBなのですが、抜かれても安心できます。信頼できる、最後の砦です。

[編集部]
チームのムードメーカーはいますか?

[田中]
吉牟田ですね。盛り上げないといけない時に、真っ先に頼むのは吉牟田です。

[編集部]
学校との両立も大変な中で、リコタイに入った理由を教えてもらえますか?

[田中]
入学当初は体育会に体験に行っていたのですが、ついていけないなと思いました。その後サークルを探していたら、地元の先輩が何人も所属していたこともあり、リコタイを知りました。僕自身、テクニックで勝負するタイプではないので、きちんとサッカーをやるなら、リコタイの方が合うと思って入りました。

[佐藤]
最初はキッカーズと迷ったのですが、高校の先輩がサークルの中心にいたこともあり、チームの雰囲気も良く、真剣にやっていたのでリコタイを選びました。

[丸山]
僕もリコタイとキッカーズの体験に行きました。リコタイは週に何回も練習があったり、練習以外でもサークルのメンバーとずっといたりして、大学生活をどうするかと考えた時に、自分自身がサッカー以外で遊んでいる姿が想像できず、学生生活も最後だし、サッカーを一生懸命やろうと思い、リコタイを選びました。

[編集部]
新入生の勧誘などはどのようにやっていますか?

[田中]
ZOOMを使った新歓説明会や、新入生のLINEグループを作って、メンバーと繋がる機会を設けました。ZOOMでの説明会は70人くらい来てくれたと思います。ここまではだいたいどこのサークルもやっていると思いますが、その後に、メンバー3人と新入生5人ぐらいの交流会みたいなのをたくさん実施して、自然と話せる場所を作ったりしました。

[編集部]
工夫されているのですね。

[田中]
新歓係が他のチームが動き出す前に動いて、コロナ中も何ができるかをずっと考えてくれたので、とても助かりました。まだ活動はできていませんが、リコタイに興味を持ってくれる選手がたくさんいるので、再開が待ち遠しいです。

[編集部]
少人数で顔合わせができるのはいいですね。

[田中]
練習が再開した時に、知っている先輩がいるといないのでは全然違いますし、先輩から声をかけてもらえたら、リコタイに入ったと実感すると思います。今回の新歓を見て、入部を決めましたと言ってくれる子もいたので、やって良かったと思いました。

[編集部]
新入生にしっかり伝わったのですね! チームの雰囲気、特徴はどのような感じですか?

[田中]
サッカー面ですと、練習量もそうですが、高校の部活のイメージに近いです。練習もバチバチやって、負けず嫌いの集まりなので、勝ちにこだわってやっています。一方でイベントなど、サッカー以外に重点を置いている人もウェルカムです。どちらの場面でも一体感を持って活動でき、どんな人でも受け入れられるのがリコタイの特徴です。

[編集部]
サッカーだけにフォーカスされがちですが、多様な個性があるからこそ、この規模で活動できているのですね。

[田中]
新歓の時にBBQをしますが、人数も多いので、基本的には学年ごとに任せています。なので幹部だけでなく、メンバーが自分たちで企画したり、チームのために自主的に動いてくれています。

[編集部]
練習量の多さや雰囲気から、部活に近いイメージを持たれがちだと思いますが、サークルらしいところもしっかりありますね。多様な個性を受け入れる寛容性が、ここまで成長してきた理由かもしれませんね。本日はありがとうございました。

 

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