2016.05.09 Mon

Written by EDGE編集部

インタビュー&コラム

教員から受けたありえない仕打ち。部活動を支える“外部コーチ”の、知られざる現場のリアルとは? 【久保田コラム】

生徒たちのことを第一に考えていない。それを痛感する出来事がありました。

数年前の夏休みのことです。事前に練習開始時間が13時と決まっていたのですが、熱中症による死亡事故が相次いでいたので、僕と選手たちは学校側に「練習を夕方からに変更させてくれないか」と嘆願しました。

その回答は次のようなものでした。

「スケジュール変更の申請期限が過ぎている」

「女子サッカー部だけ、特別扱いをするわけにはいかない」

生徒の安全を確保しなければいけないはずの教員の回答が、これでした。

どうしても納得がいかず、僕は別の先生に「何とかなりませんか」と直訴しました。

回答は「管理職に確認します」でした。

僕が「ではいつまでに回答をくれるのか、明確にして下さい。明日も同じ時間に練習があるんです」と言ったら、その後は一切無視。結局、何の回答もありませんでした。生徒第一という観点が、教員側にまるでなかったのが残念な出来事でした。

すべてがこの調子なので、先生方は日々の練習にも、当然顔を出しません。頻繁に来てくれたのは最後の試合の日に謝ってくれた彼女のみ。あとの人達は、グランドに降りてくることはまずありませんでした。

卒業生を招いて行うOG戦にも、3年生最後の日「3年生を送る会」にも、顔を出してくれませんでした。3年生の引退試合に至っては、他の部活の先生までが応援に来てくれているのに、サッカー部の顧問は引率の先生以外、誰も来ませんでした。

たまに練習に来たと思ったら、雨がパラパラ降ってきたのですぐに帰ってしまう。それでいて、試合に来たらベンチに座って「シュート打っちゃえ!」とか、勝手なことを言うわけです。

普段、僕は「打っちゃえ」なんて指導は当然していません。現場のことや選手達のことを一番知っているのは、コーチである僕。それを平気で踏みにじる行動です。さすがに「練習を見ていないのだから、勝手なことを言わないで下さい」と言いましたけど。

「部活は教育の一環だから、試合なんてやらなくていい」と言い放ったあの方々は、顧問という立場を通して、選手達にどういう教育をしているつもりだったのでしょうか。

そして最後は、メールでの突然の解雇通告。しかももう一人のGKコーチ、Aさんへの文書も一緒に添付されていて「Aさんに見せておいて下さい」と。こんな失礼なことありますか。しかも僕への文章もAさんへの文章も、名前を変えてコピペしただけの全く同じ文章でした。

理不尽なことがあり過ぎたので、最後の練習の日に、校長、副校長と話す機会を作ってもらいました。

そこで思いの丈を話し、「この一年、何があったか、校長先生は全て把握されていますか?」と聞いても暖簾に腕押し。「把握していたかどうかではなくて、そういったことを踏まえて、今後はよりよい部活にしていきます」という返事ばかり。質問には明確に回答しない、明言を避けるというのが、この人達の常套手段なのだなと無力感を感じ、その場で「11年間のサヨナラ」をしてきました。その時、横で聞いていたある顧問からは、やはり最後までひと言も、何もありませんでした。

この学校に関しては他にもたくさんありましたが、もう疲れたのでやめます。最後に、他の学校であった出来事をひとつだけ。

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「サッカーを知っている」と言う女性顧問が放った、衝撃の一言

 

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