2016.03.07 Mon

Written by EDGE編集部

育成・トレーニング

野洲高を日本一に導いた『湖国の天才軍師』岩谷篤人さんの言葉(1)【久保田コラム】

岩谷篤人氏。滋賀県のセゾンFC総監督として、乾貴士をはじめ数々のプロ選手を輩出し、第84回全国高校サッカー選手権では野洲高校を優勝に導き、日本中にセンセーションを巻き起こしました。『湖国の天才軍師』とも言われており、日本サッカー界における名将中の名将だと、僕は確信しています。(文・久保田大介/SUERTE juniors 横浜)

2016年2月27日、新宿にて「岩谷蹴球塾」という講習会が開かれました。主催は FOOT UNION JAPAN。久保田はこのFOOT UNION JAPANで関東副支部長を務めており、今回は事務局という立場での参加でした。

サッカーコーチとしてだけでなく、人生の先輩としても僕が一番影響を受けた方であり、もちろん、一番尊敬している方です。

数年前に岩谷さんと初めてしっかり話をさせて頂いて以来、幸いなことに今日に至るまで、ことあるごとに、他では決して聞けない岩谷さんの話を聞き、対話ができる、最高に貴重な機会に恵まれています。

その言葉はサッカー観、指導観、技術論だけでなく人生観にまでおよび、いつも胸をグシャっと鷲掴みにされ、心を大きく揺さぶられてしまうんです。

どんな質問にも決してお茶を濁したり、ごまかしたり(僕はこれよくやってしまう)というのが一切なく、すべて真剣に答えてくれる。じっくり考えてから、その質問者に合った答えを絞り出す。本気のやり取りとはこういうものかと、いつも思わされます。

そしてこちらが一を聞けば、百くらい返してくれる引き出しの多さ、深さ、ボキャブラリーの豊富さ。そして何よりも、指導に対する本気度の違いに、いつも圧倒されてしまうのです。

そういえばこの日集まった指導者の中で、岩谷さんが断トツの最年長。でも、断トツで岩谷さんが一番オシャレな服装でした(いつもだけど)。常に歌舞(かぶ)いてる 人。こんな指導者、他にはそう見つからないですね。

ただサッカーを教えるだけの指導者ではない。岩谷さんとはそういう人です。尊敬するだけでなく、いつか越えてみたい存在。僕の大きな目標でもあります。

岩谷さんがよく言うのは「見えないものを観る」ということ。

事実と真実は違う。そこで見えるもの、言葉、現象… その裏に隠された本当の真実までを、指導者は想像を膨らませて観なければいけないと。

このコラムも、ただ文字だけをなぞって読むのではなく、文脈や行間、言外に含まれるニュアンスから想像を膨らませて、それぞれなりの世界をイメージして頂ければ嬉しいです。

例えば、12月に行われた岩谷蹴球塾で、岩谷さんが「サッカーで一番大事なこと」という話の中で、次のように言っていました。

「小学生がボルトと走るにしても、サッカーの試合中であれば《早さ》で勝たなあかんし、やり方次第では本当に勝てる。それが出来るやつが、俺は本当に巧いやつやと思ってる」

ここから何が想像できるでしょうか。そして実際に小学生がボルトに早さで勝つ方法を、皆さん是非、考えてみて下さい…!

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「こうなるために練習してる…と、指導者と選手が、同じ夢、同じ絵を描いてほしい」

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