2016.01.28 Thu

Written by EDGE編集部

育成・トレーニング

スピードアップコーチが実践する、足が速くなる3つの方法とは?

2016年1月下旬。スピードアップコーチの里大輔氏(常葉大学陸上部監督)による「アローズアスリートクラブ陸上教室」が浜松市の常葉大学・有玉グラウンドで開催された。快晴のグラウンドで、里コーチが提唱する「足が速くなる方法~3つのポイント」をもとに、80名の小学生が汗を流した。果たして、どこを意識すれば足が速くなるのだろうか?

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◆足が速くなる方法 3つのポイント

快晴のグラウンドに集まった小学生はおよそ80名。多くの保護者が見守る中、かけっこ教室はスタートした。

里コーチは集まった子どもたちを前に「今日は3つのことを意識してほしいと思います」と語りかける。

速く走るための3つのポイント。それは“姿勢”“腕振り”“すねを見せる”です。それでは早速、姿勢からやってみましょう。まずはみなさん、座ってください。そして、立ってください」

子どもたちは里コーチの言葉にあわせ、座る、立つ、を繰り返す。

「立った時に足の親指と小指の間の3本の指が、しっかりと地面に付いていますか? まずはその感覚を身体で覚えましょう」

なぜ3本の指に体重をかけると良いのか?

里コーチによると「素早く動き出す姿勢を作るため」だという。

「走り方の指導を受けていない子どもの多くは、かかとに重心が傾いていて、足の指が地面から浮いています。日常生活を送るうえでは、かかと重心でも問題ありませんが、速く走るためには、かかと重心だと動きにくいのです」(里コーチ)

スピードを出すためには「上半身の姿勢」と「股関節の曲げ伸ばし」が重要で、里コーチが「3本の指に重心をかけて立ってみよう」と言うと、子どもたちは足全体にバランス良く体重をかけるようになる。結果、速く走るために必要な前傾姿勢ができあがる。

 

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速く走るために必要な『姿勢と歩き方』からスタート

 

◆足が速くなる方法 その1「おへそとみぞおちの距離を伸ばす」

姿勢について、もうひとつ気をつけたいのが「おへそとみぞおちの距離を伸ばすこと」(里コーチ)だ。

速く走るためには股関節の曲げ伸ばしを使うことが重要なのだが、おへそとみぞおちの距離が近いと、脚を引き上げるための筋の出力が下がり、脚の引き上げ、振り下ろしが遅くなる。結果として、股関節の可動域が狭くなってしまう。

すると、股関節が動く幅が狭くなり、足がスムーズに動かなくなるのだ。そうならないために、背筋を伸ばして、おへそとみぞおちの距離を引き伸ばすことが大切だという。

里コーチの「座ってください」「立ってください」の合図に合わせて、子どもたちは立ったり、座ったりを繰り返していく。

そうして、速度を出すための股関節の曲げ伸ばしを学び、立つ時に加重すべき、足の裏の3本の指に重心を置く感覚と背筋を伸ばす感覚を身体で覚え、姿勢と重心のバランスが良くなっていく。


◆足が速くなる方法 その2「腕をしっかり振る」

そして、速く走るための2つ目のポイントが『腕振り』だ。

里コーチは自ら地面に座り、腕振りを実演する。このトレーニングは『長座腕振り』といって、両足を伸ばした状態で地面にお尻をつけて座り、その状態で両腕を上下に振り込んでいくもの。

「走る時のように両腕を振り込むと、お尻が地面からポンポンポンと弾むようになります。弾む動きが出ると、うまく腕を振れていることになるので、意識してやってみましょう。腕を振るときに意識して欲しいのは、握りこぶしが空と地面を交互に指すこと。そこを意識してもらえれば、リズムよく腕を振ることができます」(里コーチ)

子どもたちは地面に座って腕を振り、お尻が弾む感覚を味わい、キャッキャ言いながら笑顔を見せている。里コーチいわく「速く走るためには上半身の動かし方が重要」とのことで、姿勢や腕振りは上半身の使い方を覚えるトレーニングである。


◆足が速くなる方法 その3「すねを前に見せる」

3つ目のポイントは『すねを前に見せること』。

里コーチは「身体の前で膝をしっかりと曲げ、すねを前に見せる速度が上がれば上がるほど、速く走ることができます。子どもの場合、科学的背景からも、膝をしっかりと身体の前で曲げたままスイングすることが、速度を上げるカギになります」と語る。

すねを前に見せるためには、背筋を伸ばし、みぞおちとおへその間を引き伸ばし、股関節の伸展を使うことが大切で、これはポイント1の姿勢にもつながる。

 

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すねを前に見せ、ももを振り下ろすスピードを意識する

 

「速く走るために『もも上げ』をする人もいますが、このときに意識すべきは「ももを上げる」ことではなく「ももを下げる」ことです。もも上げの高さではなく、上がった状態から、いかに素早く振り下ろすかが重要になります。また、地面に足が付いているときに、膝や足首の角度が変わらないように意識しましょう」(里コーチ)

各練習メニューの間に、里コーチが何度も「ルール1、2、3はなんだっけ?」と問いかけ、そのたびに「姿勢!」「腕を振ること!」「すねを見せる!」と、子どもたちが元気よく答える。

そしてトレーニングをするごとに、子どもたちの姿勢や走るフォームがみるみる良くなり、それとともにスピード感が増していく。

 

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楽しみながら、正しいフォームを学んでいく

 

今回の陸上教室に参加した小学生は「ゴールデンエイジ」と言われる、身体の動きづくりに適した年代の子どもたちだ。彼・彼女らの対応力や修正力のすごさを実感するとともに、里コーチのポイントを絞ったわかりやすいコーチングが印象的だった。

<里スピードアップトレーニング詳細>

 

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