2015.07.13 Mon

Written by EDGE編集部

インタビュー&コラム

【久保田コラム】騙す、遊ぶ、ネイマール。サッカーの基本とは何か? のはなし

大好評の久保田コラム。今回は「サッカーの基本とは何か?」について、久保田さんなりの答えを書いてくれました。もちろん、その問いに対する答えは指導者の数だけあり、多くの方々が、その人なりの価値観で選手に接し、サッカーの指導にあたっていると思います。指導をする上で重要なテーマ「サッカーの基本」についてのおはなしをお届けします。(文・久保田大介/SUERTE juniors 横浜)

今回は僕、久保田の偏った独り言です。ご容赦を。

「サッカーの基本って何ですか」

こう質問された時、皆さんはどう答えますか?

一般的な答えを想像すれば、インサイドキックとか、正確なトラップとか、思い通りにボールをコントロールするとか、ゴールを目指すこととか…そう答える人が多いのではないでしょうか。

僕が指導する横浜のJrクラブ『SUERTE jrs 横浜』の子ども達には、サッカーの基本は「騙すこと・遊ぶこと・ネイマール」の3つだと、伝えています。

この伝え方だと、解釈は様々ですよね。でもそれでいいんです。サッカーはイメージのスポーツだと思うし、その選手によって足の長さも違えば、骨盤の大きさも股関節の柔らかさも違う。感性も違うし、住んでいる環境も毎日の食事も、接している人も、生きてきたバックボーンだって、それぞれ全てが違う。

それなのに同じ形や同じ判断、同じ受け止め方、同じ決断を求めるのが、そもそも無理強いだと思います。だから違っていいし、ボールの持ち方も間合いもキックのフォームも、その選手によってバラバラでいい。同じチームだからって、同じにさせる必要はない。その選手に合っていれば、それでいいじゃないですか。

個性も特徴も基本もバラバラの『最強ナチュラルボーンフットボーラー達』をうまく繋ぎ合わせ、さらに化学反応を起こさせることこそが、チームづくりってやつでしょう。

ナチュラルが最強。僕はこれを信じてやみません。

人間が持つ本能を剥き出しのまま出させ、ボールと、相手と対峙する。それをピッチで表現してもらいたい。僕はそのための試行錯誤を、毎日続けています。

その上でもう一度。「騙す、遊ぶ、ネイマール」。ここから、子ども達のイマジネーションは無限に広がる。

ネイマールは彼らのアイドル。ネイマールの映像を見せた後にゲームをすると、みんな自分の名前をもじって「◯◯マール!」とか言いながら、色んなことにチャレンジしています。極端な話、少年サッカーはネイマールを見て真似をする…それだけで充分な気がしている今日この頃。ネイマールがたまに見せる脆さや危うささえも魅力に感じるのは、僕が悪いオトナだからですね。

<次ページ>子どもたちが巧くなるためのチャンスを、奪ってはいませんか?

1 2 3 4 5

◀︎前の記事 トップ ▶︎次の記事