2015.06.25 Thu

Written by EDGE編集部

インタビュー&コラム

幸野健一のエッジな人 第5回「ドイツはGKのレベルが高いので、良いストライカーが育つ」富田平(2)

写真:左から古山瑛翔選手、幸野健一さん、富田平選手

サッカーと共に生きる人を紹介する『エッジな人』。サッカーコンサルタントであり、アーセナルサッカースクール市川代表の幸野健一さんが聞き手を務めるこの連載。今回のゲストは富田平(トミタ・タイラ)さんです。富田さんは幸野さんの息子さん(志有人・FC東京)と同じ時期にJFAアカデミー福島に1期生として入学。同期にはスロベニアでプレーする古山瑛翔選手(写真左)もいました。富田さんはその後、15歳で単身ドイツに渡り、シャルケのU-17でプレー。プロになるための苛烈な競争に立ち向かっていきます。

【対談Part1はこちら】

幸野:僕はドイツ人などヨーロッパの選手は、オンとオフの切り替えがはっきりしていると思ってる。実際にドイツで5年間プレーしてみて、そう感じたことはある?

富田:めちゃめちゃありますね。練習と試合とでは、スイッチの入り方が全然違うんです。練習ではあまりいいプレーができないのに、試合になると、「そんなのできたっけ?」と驚くようなプレーをする選手もいます。ロッカールームの雰囲気、テンションを見ても、週末の試合のために生きているんだなと思いましたね。

幸野:それは僕がずっと言い続けている、オンとオフの文化だよね。力を注ぐべきところで100%を出すために、メリハリをつける。

富田:そうですね。日本とは練習の雰囲気が違うので、びっくりすることが多かったです。日本は練習や試合のときに、激しく後ろから当たりに行くことってないじゃないですか。ドイツの場合、相手を怪我させるとか考えていなくて、自分のプレーをすることをまず考えるんです。そのなかでボールを奪う、点を取ることが最優先なので、ボディコンタクトは激しくなるし、パスを出せるところでも自分で行く。たとえばサイドでボールを受けようとしても、ボランチが積極的にシュートを打つからパスが来ないんです。

幸野:ゴールへの最短距離を選んで、その道が見えたら、余計なことはせずにシュートを打つ。まずは縦へ攻めるという。

富田:その感覚の違いは感じましたね。

幸野:シャルケのアカデミーでは、ユリアン・ドラクスラーと同時期にいたわけだよね。(注:クラブ史上最年少、17歳117日でブンデスリーガデビューを果たした逸材)。最初に見たときからスーパーな選手だった?

富田:いや、全然そんなことはなかったです。もう一人同じ年のタレントがいて、そいつの方がすごかったですから。彼は結局ケガでだめになっちゃったんですけど、ユリアンはU-17の前半戦、オスグッド(成長痛)でプレーできていなかったんです。後半戦で復帰してからは、手がつけられないぐらい活躍しました。

<次ページ>プロになれば、ラウールやノイヤーと一緒にプレーできる環境

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