2015.05.20 Wed

Written by EDGE編集部

インタビュー&コラム

幸野健一のエッジな人 第4回「2年後、日本に一泡吹かせたい。育成のレジェンドが描く未来」黒田和生(後編)

幸野:教えることが山ほどあったわけですね。

黒田:そうですね。高校年代で成果を上げるためには、中学年代の指導が大切で、中学年代で成果を上げるためには小学生年代が大事。それを徐々にわかってきてくれているかなと感じています。

幸野:台湾が抱えている問題点としては、日本で言うクラブチームがないとか。

黒田:そもそも、チーム数が少なすぎますよね。競技人口が少ないんです。

幸野:台湾ではバスケットボールと野球が人気スポーツとのことですが、サッカーの地位はまだまだ低いのですね。

黒田:小学生のチームは徐々に増えてきていますが、中学生年代のチームが少なく、そこで競技人口が減ってしまいます。それは台湾の学歴社会のひずみというか、勉強しなさいという家庭の方針があるので、サッカーを続けないんですね。

幸野:以前、黒田さんが書かれた報告レポートの中に、「台湾にはあいさつの習慣がない」とありましたが、台湾の人たちはあいさつをする習慣がないんですか?

黒田:ないですねぇ。会社でもありません。朝、会社にスーッと来て席に座り、就業時間が終わったらあいさつをせずにいつの間にか帰っています。社長がいても、知らん顔をして入ってきます。ただ、日系の会社では朝礼を始めたという話は聞きました。

幸野:サッカーの世界では、あいさつがあったほうがいいだろうと、代表選手にあいさつを教えたんですね。

黒田:そうなんです。でも、あいさつをするようになるまでには時間がかかりました。滝川第二の頃から、朝は選手と握手をしてあいさつをするところから始めていたのですが、台湾の子はシャイなところがあって、握手をする習慣が根付くのに半年ぐらいかかりましたね。いまは、向こうから握手をしに来るようになりました。

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