2015.04.27 Mon

Written by EDGE編集部

アジア

『東南アジアの15歳をJの下部組織へ』元ガンバ大阪・木場昌雄氏が描く、日本の育成を変える起爆剤

写真:Honda Tatsunari

ガンバ大阪で長く活躍し、現役の最後をタイでプレーした木場昌雄氏。引退後は東南アジアからJリーガーを輩出することをめざし、一般社団法人JDFA(Japan Dream Football Association)を設立。「ポテンシャルが高い」と評する東南アジアの若きタレントを選抜し、古巣であるガンバ大阪を始めとするJクラブのアカデミー(育成組織)に送り込み、プロ契約を見据えるプロジェクトを展開。東南アジアだけでなく、日本の育成にも大きな刺激を与えようと奮闘する木場氏の活動を紹介する。(文・写真 本多辰成)

近年、Jリーグの「アジア戦略」によって一気に近くなった日本と東南アジア。Jリーグは2012年のタイを皮切りに、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、インドネシア、マレーシアと東南アジア各国のリーグと提携を結んできた。

2013年にはベトナムの英雄レ・コン・ビンがコンサドーレ札幌に加入して初の東南アジア出身Jリーガーとなり、昨季はインドネシアからイルファン・バフディム(甲府→札幌)、ステファノ・リリパリ(元・札幌)の2選手がJリーグでプレー。J3には「提携国枠」を新設するなど、東南アジア出身Jリーガーの輩出にも力を注いでいる。

Jリーグの取り組みと並行して、独自の活動を展開しているのが木場昌雄氏だ。12年に渡ってガンバ大阪で活躍し、アビスパ福岡などを経て現役の最後をタイリーグで過ごした経験から、引退後は東南アジアからJリーガーを輩出することをめざし、一般社団法人JDFA(Japan Dream Football Association)を設立した。

東南アジアでのスカウティング活動や、現地の子どもを対象としたクリニックなどを継続的に行い、2012年にはJリーグアジア戦略の一環として設けられた「Jリーグ・アジア・アンバサダー」にも就任している。

木場氏はタイでプレーしていた頃から、東南アジアのポテンシャルの高さを感じ取っていたという。引退後の活動で東南アジアを回るようになって、その思いは一層強まっているそうだ。

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「どの国にも、ポテンシャルの高い選手は必ずいます。とくに育成年代は、カンボジアでもラオスでも本当に面白いです。環境や指導者などに恵まれていない状況下で、僕らが見ても『素晴らしい』と思う選手がいるので、そこを与えてあげたらもっと上に行ける可能性があると思います」(木場氏)

そんな木場氏の活動が、新たな展開を迎えようとしている。東南アジアの優秀な若手を、自身が現役時代にキャプテンを務めたガンバ大阪のアカデミーに留学させ、将来的にJリーグクラブとの契約につなげようというプロジェクトが動き出しているのだ。

具体的な計画としては、東南アジアとJリーグのU14チームを集めた大会「ASEAN Dream Football Tournament」を毎年開催し、木場氏が選出した優秀選手3名をJリーグクラブのアカデミーに練習参加させるというもの。すでに第1回大会が昨年末にタイのバンコクで開催されており、最初の留学が2015年5月から始まることになっている。

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