2015.04.09 Thu

Written by EDGE編集部

育成・トレーニング

サッカーは戦術だ!と言っていた村松尚登さんが、なぜいまコーンドリブル等の反復練習をしているのか?

937A3348

◆日本人のDNAや気質を生かした、新しいフットボールの概念を生み出す

真似から入り、新しい独自のものを生み出すこと。『クレイジー!アンビリバボー!ニホンジンアタマオカシイ!』と言われるほど、新しい文化を生み出す特異性。こだわり抜いた職人気質、繊細さ。武士道、武道の精神、間合いの文化。刀を磨きながらも、その刀を極力使わないことを極める美徳……。

日本人のDNAや気質を生かした新しいフットボールの概念を、僕ら日本人が創ったっていいじゃないか。スペインやドイツの真似をするだけではなく、僕はいつか、彼らをやっつけたい。ドイツに勝つ。ボール支配率でバルサを上回る。不可能と思ったら不可能のまま。スペインやドイツ、ブラジルが「日本とやる時は本当に難しい。やりづらいし、何をされるかわからない。できればやりたくない」と言わせたい。クールジャパン、サッカーでもついに本気出しやがった!と言われたいじゃないですか。

かつてオシムさんが日本代表監督に就任された際の会見で「日本サッカーを日本化する」と言っていました。志半ばでオシムさんは辞められましたが、そのパッションを引き継ぐべくチャレンジを続けている指導者はまだまだ少ない。失礼な言い方かもしれませんが、守・破・離の「守」だけで停滞し安住している人のほうが、圧倒的に多いと、僕は思います。

そこに、波風を起こしたい。アンチテーゼを投げかけたい。少ないながらも、そこにチャレンジしている人はいる。僕らにも出来ること、生み出せることがきっとある。その思いで、今回のワークショップを企画したのです。

◆実際に化けている日本人、化けることを期待されていないスペイン人

「テクニックの反復練習など必要ない」と信じてやまなかった村松さんが、今は毎日テクニックの反復の練習を繰り返している。「地球の裏側まで行って《サッカーは戦術だ!》という結論に達した僕が、今なぜテクニックの反復練習にこだわっているのか」という村松さんの刺激的な言葉に、ヒントがたくさん隠されているはず。

タイトルと意図だけを伝え、内容に関する依頼などは一切なし。あとは全て村松さんにお任せのまま、当日を迎えました。内容は盛り沢山でここではとても紹介しきれないので、その中から絞りに絞って、村松さんの言葉もお借りしながら抜粋して紹介したいと思います。

飛躍的な成長、すなわち「化ける」こと。この化けるという言葉が、今回のキーワードの一つでした。

スペインの練習は『選手の現在のキャパシティーを、試合でフルに発揮させるためのもの』で、選手やチームの成長は、それぞれの選手が現在持っているキャパシティーに左右される。ゆえに飛躍的なレベルアップは期待できない。段階的に成長はするけれど、化けることはない。そもそもスペインでは化けることは求められていないし、化けさせることが可能だとも思っていないため、そのためのノウハウも存在しない。

でも日本では「化ける」ことが期待されるし、実際に化けている選手、化けさせている指導者が存在する――。

<次ページ>日本は、選手が「化ける」ための身体動作や脳トレのノウハウの宝庫

1 2 3 4

◀︎前の記事 トップ ▶︎次の記事