2015.04.01 Wed

Written by EDGE編集部

日本代表

今野泰幸と宇佐美貴史。ガンバ大阪で求められる役割と日本代表のギャップとは? 【ウズベキスタン戦レポート】

MKP_1148-crop

 

「(この状況で)俺も相手のFWについて、中盤の底に残っていても意味がない。(中盤で相手をフリーにして)使われちゃう。だから、行けるときは前に行こうと思っていました。そしたら、(前半で)替えられました」(今野)

もし今野が前に行かなければ、相手を中盤でフリーにしてしまう。だが、そこで我慢してラインを下げ、香川や乾貴士らのプレスバックを待つ。つまり、ゾーンを保ちながら撤退する作戦だ。

後半のやり方を見る限り、そのような狙いだったのではないか。ハリルホジッチ監督は「後半に罠を仕掛けた」とコメントしたが、本当はもっと早い時間帯に、罠を仕掛けたかったのかもしれない。

とはいえ、今野の状況判断を責める気になれないのは、修正指示を受けて後半から投入された水本裕貴も、同じように前に出たから。どうしても前に出たくなる状況なのだ。水本もハリルホジッチ監督から、何度も「残れ!」と指示されて、後半10分くらいに落ち着いた。

人に付こうとする意識が強いのは、今野や水本に限ったことではなく、日本の選手全体に共通する傾向だろう。だがウズベキスタン戦のように、先制した後に引いてカウンターを狙う戦術の柔軟性を出していくためには、選手のマインドを変える必要に迫られている。

考えてプレーした今野の悩みは、攻撃面にも表れた。試合中の判断について、次のようにコメントしている。

「(このチームは縦への速さを追求しているけど、今野選手は、奪ったボールを落ち着ける傾向が強いように見えた。それについては?)悪い癖なのか、良い癖なのかわからないけど、やっぱり僕はボランチとしてゲームを落ち着かせたい。せっかくボールを獲ったんだから、相手にプレゼントするようなことはしたくない。確率の問題で前に人が多すぎるから、バックパスをして様子を見ようかな、という思いがありました。
 
みんな無理矢理にでも縦にパスを入れるから、“速いな”と思っていました。俺も自分の良さを出したいし、考えながらプレーしようと思っています。正直、縦に速いだけじゃダメだと思うんです。だから自分なりに、ここは落ち着かせるべきだと思ったときには、自分の判断でやりたいと思う。もしそこで監督に『NO』と言われたら、自分を変えていかなくちゃいけない。

もちろん、縦に行けるときには、速い攻めをするのが効果的だと思う。後半、宇佐美(貴史)がインサイドキックで縦にパスを入れてからスピードが上がった。ああいうパスを入れたいですよね。あのスピードとコースは完璧だったと思う。俺もこのサッカーに慣れて、奪った後にいちばん前(センターフォワード)が見えるようになってきたら、もっと自分が生きると思う。早く慣れないといけない。危機感はありますね」

<次ページ>宇佐美貴史は“守備の献身性”と“ゴール前での仕事”を両立できるか?

1 2 3

◀︎前の記事 トップ ▶︎次の記事