2015.03.21 Sat

Written by EDGE編集部

Jリーグ&国内

Jリーグで誤審続出、技量不足露呈 ~メディアは審判の評価を報じよ~

写真:Ura Masahiro

誤審による疑惑のゴールがJ1・第2節でも起こった。第1節の清水対鹿島、G大阪対FC東京戦でも得点に絡む誤審が生じており、2015シーズンは開幕早々からJリーグ審判団の技量不足が目立つ格好となっている。(提供:Japan In-depth/文・瀬尾温知)

誤審による疑惑のゴールがJ1・第2節でも起こった。第1節の清水対鹿島、G大阪対FC東京戦でも得点に絡む誤審が生じており、2015シーズンは開幕早々からJリーグ審判団の技量不足が目立つ格好となっている。

第2節の誤審は川崎対神戸の試合だった。川崎の大久保がヘディングシュート。神戸の奥井がゴールに戻りながら懸命にクリアしたボールはクロスバーの下を叩いたあと、ゴールラインの白線上でバウンドしていた。今村主審は得点を認め、神戸の選手たちは主審と副審に詰め寄ったが判定はもちろん覆らなかった。

この場面は、ボールのスピードが速く、腕のよい主審でもゴールラインを越えたかどうかの判定の見極めは難しかっただろう。だからこそ、機械で判定するGLT・ゴールラインテクノロジーが活用されるようになってきた。

ワールドカップ・ブラジル大会では全12会場に設置され、スタジアムのスクリーンで、テレビ映像で、それぞれビデオ判定が映し出された。審判、選手、観客、視聴者のすべてが納得し、そして判定の瞬間を楽しんだ。欧州では、すでに導入しているプレミアリーグに続き、ブンデスリーガ、セリエAも来季から採用することを決めている。Jリーグもファンを第一に考え、高額費用に尻込みせずに早く導入してもらいたい。

GLTの要望は別として、審判の技量向上への案を考えたい。一線級の主審は、多大なプレッシャーの中で集中力を高め、ミスのないようにジャッジする経験を積み重ねて腕に磨きをかけた。つまり主審にとって、注目されて試合に臨むことが、技術の向上に役立つと言い換えることができる。

先日、ブラジルの州選手権で、インテル対グレミオのライバルチームの直接対決があった。試合の3日前に主審を決める抽選が行われ、ジャン・ピエール・リマ氏になった。地元の一般紙「ZERO HORA」は、翌日の紙面で主審へのインタビューを記事にした。

地元紙:「どのように試合を進めるつもりですか? 必要とするのはカードか、それとも選手との対話でしょうか?」

主審 :「試合次第です。口頭で伝えることが、カードの提示より効果があることもあります。試合が始まってみないとそれはわかりません」

といった具合で、経歴も紹介され、さらにこの州選手権でもっとも多く笛を吹いている主審で、7試合で27のイエローカード、1レッドカードを提示しているとのデータも掲載した。

マスコミが報じ、ファンが知ると、主審は集中せざるを得なくなる。ミスをしでかせば次の試合で罵声を浴び、笛が吹きづらくなる。下す判定が自分自身に痛烈にはね返ってくるという危機感が、集中力を高めるのである。

試合翌日の地元紙は「素晴らしいジャッジだった。選手たちは試合に集中していた。出したイエローカードはカウンターを防ぐためのファウルによるものだった」と評価した。

集中すれば間違いなく誤審は減る。危機感を抱いて試合に臨めば集中力を90分間持続することは可能なはずである。マスコミが情報をどんどん提供することによって、主審が試合に集中する手助けになるのである。

飛躍的に技量が開花する方法はない。地道にそれでいて大胆に審判団へプレッシャーをかけていくことが、総じてレベルの向上につながるのではないだろうか。

でも待てよ、南米で笛を1年間でも吹くことができたら話は変わってくる。その忍耐力があれば一線級の主審になること請け合い。拙者は一昨日までブラジルに滞在していて、週末の草サッカーで主審を務めたが、10分ぐらいは吹けただろうか。両チームの選手の口論が始まり、とばっちり食う形で交代。ちなみに9人対9人の試合で、先着18人が先発メンバーになるのだが、この日は早朝7時半に着いて控えの4番手。ブラジル人ってサッカーには勤勉なんだな。

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提供元  < Japan In-Depth >

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