2015.01.24 Sat

Written by EDGE編集部

日本代表

【現地コラム】アジアカップ敗退。今こそ向き合うべき、サッカーの本質

写真:Matsuoka Kenzaburo

日本代表は23日、アジアカップ準々決勝でUAEを圧倒しながらも、わずか1点しか奪えずPK戦で敗れた。繰り返される、ゴール前での慎重なプレー。これは果たして国民性なのか? アジアでも世界でも勝てない日本が、レベルアップするために必要なこととは――。(文・清水英斗)

「なぜ、ドイツは優秀なGKを輩出し続けるのか?」

そんな疑問を、ブンデスリーガのクラブでGKコーチとして働く方に投げかけたことがある。その方は「理由はいろいろあるけど……」と前置きした上で「いちばん大きいのは、ドイツではGKが子供のヒーローだからじゃないかな」と答えた。

好きこそものの上手なれ。「GKになりたい」という子が多い環境で、優秀なGKが生まれやすいのは当たり前だろう。なるほど、育成メソッドや指導者の力はたしかに重要だが、実は根本的な理由はここにあるのかもしれない。

翻って、23日に行われたアジアカップ準々決勝のUAE戦。日本代表は信じられないくらいの決定機を外し続け、1-1で迎えたPK戦の末に敗れてしまった。

頭を抱えたくなるほど、いや実際に抱えたのだが、日本代表には決定力がない。なぜ、こんなにも決定力に欠けるのか? 試合後に「アンラッキーさ」となぐさめてくれるオーストラリア人は多かった。この試合に限った不運であるなら、ことさら取り上げる必要もないのだが、グループリーグから何試合も続けば、もはや不運では片付けられない。

いつものことだが、日本の選手はゴール前で迎えたチャンスボールを、整えて、整えて、そして寄せられて、挙句に焦って打とうとする傾向が強い。香川真司や武藤嘉紀のプレーが、まさにそれに当たる。

ただ、それとは違う傾向を見せるのは、岡崎慎司や本田圭佑だ。

たとえば前半9分、左サイドを突破した長友佑都のクロスを、本田はショートバウンド気味の難しいボールだったが、そのまま左足で合わせた。ボールはバーを越えたが、このように少し無理そうなボールでも、決断力を持ってダイレクトにシュートへ持ち込む選手は、日本には非常に少ない。本田のようにはいかず、やっぱり整えてしまうのだ。

そんな習慣に、心当たりがないわけではない。

<次ページ>日本のアイドルは香川真司、中村俊輔、中田英寿…。中盤の選手ばかり。

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